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ニューコア人材が革新を起こす

2019.12.20

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ニューコア人材が革新を起こす

HR-i コンサルティング
代表 シニア・コンサルタント 伊藤 晃

経営・事業の創造・革新を担うニューコア人材

 企業の持続的成長を支えるもっとも大切なリソースは人材です。創造や革新の挑戦と成功は人を成長させ大きな自信につながりますが、必要な資質・能力を有していなければ無理な取り組みとなり、挫折につながりることもあります。企業は先々を見通しながら、ビジョン・戦略実現のための課題を解決できる人材資産の拡充を目指す必要があります。

 事業遂行やマネジメントにおいて中核的役割を担う人材を「コア人材」と呼びますが、社内で活躍できるということは既存の価値観・行動様式への適応力が高いとも言え、常識を破る発想が苦手な場合もあります。創造や革新の担い手は、これまでの中核人材はなく、新たなマインドやスキルを有する人材で、これを「ニューコア人材」と呼んでいます。

ニューコア人材のいろいろ

 ニューコア人材には、以下のようなタイプがあります。

(1)ニューカテゴリースペシャリスト
自社がこれまで有していた分野とは異なるカテゴリーでの専門性を有する人材です。例えばM&Aを推進できる人材、AIに詳しい人材、生命工学等の専門家等、経営機能や技術・学問分野において従来とは異なるカテゴリーの専門人材が必要になっています。

(2)ユーティリティプレーヤー
縦割りの機能別専門家ではなく、経営機能を幅広く経験した人材、ある技術領域全般に精通しているなど、多様な業務に対応できる万能型の人材です。組織横断的な課題の解決や全体最適目線での調整役、人材の穴埋めなど、多様な役割が期待できます。

(3)アライアンス・プロジェクトマネジャー
社内外の関係者をとりまとめて結果につなげるマネジャー人材です。例えば製造業なら「設計課長」ではなく、外部とのアライアンスから試作~量産~販売等のビジネスプロセス全体に関わり相乗効果を高める役割を担える人材です。

(4)ナレッジクリエイター
自社の持っているナレッジ価値を収集・整理・蓄積し、社内外に展開して価値向上につなげる専門家を言います。情報化社会では、情報の収集・加工・伝達だけでなく、発信も重要です。すべての情報は意図する、しないに関わらず、何らかのメッセージ性を帯びています。ナレッジクリエイターはメッセージをマネジメントする人材です。

ニューコア人材のタイプ(例)

ニューコア人材の見つけ方

 自社の事業戦略・方針を踏まえ、課題を解決するために今後新たに必要な「資質・経験・能力」に気づいたら、それがニューコア人材検討のきっかけとなります。

 ニューコア人材を見つけ出すには、まず社内の人材資産の棚卸を行います。社員の経歴とその特徴を調べ分析し、社内で今まで光が当たっていなかった希少価値の高い経験の持ち主を探します。そこにニューコア人材の可能性が潜んでいます。社内に必要な人材が見当たらなければ採用を検討します。

 ニューコア人材の確保は、(1)直面している課題を解決するため(2)将来を見越して人材の質的構造を変えていくため…という両面がありますが、いずれにせよ時間がかかる取り組みです。だからこそ、普段からニューコア人材の探索に取り組むことが大切と言えます。

ニューコア人材の活かし方

 ニューコア人材を発掘・採用、配置しただけでは効果を発揮しません。革新の担い手であっても単独では力を発揮できず、孤立させてはうまくいきません。ニューコア人材が機能する体制、権限、予算等、周到な環境づくりが大切です。

 ニューコア人材を活用できれば、環境変化に強い新しい人材集団へと進化します。人づくり戦略として重要なテーマであり、この成否が経営・事業の発展の鍵を握っています。自社にとってどのようなニューコア人材が求められているか、一度整理してはいかがでしょうか。

伊藤 晃(いとう あきら)
HR-iコンサルティング 代表 シニア・コンサルタント。
 株式会社日本能率協会コンサルティングにて、業務改革および知恵と活力を高める組織・人材革新コンサルティングを推進。支援業界は自動車、運輸、繊維、製紙、製薬、精密機械、銀行、商社、建設、不動産、生保、IT、電力、ガス、新聞、大学、流通、ホテル、テーマパーク、経済連等 多岐にわたる。
 2019年9月定年退職。10月より現職。現在は、人と経営の「意」をサポートする、をモットーに人材マネジメント全般を支援している。主要テーマは、人事・人材開発制度構築、経営幹部育成・登用制度構築、全階層一貫教育の企画・推進、意のある次世代リーダー育成、人材マネジメント全般に関する相談対応および自社流の構想立案・推進支援。

伊藤 晃氏