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技術文書の作成と品質確保を支援するソリューション
「SpecPrince® for Embedded V1.0」の販売を開始
~ 自動車や産業機器向けの組込みソフトウェア仕様書の生産性向上を支援、
導入・構築サービスや要件トレーサビリティ支援サービスなども提供 ~

2012年5月10日
  • 東芝ソリューション株式会社

 東芝ソリューション株式会社(本社:東京都港区,取締役社長:河井信三)は、技術文書作成・検証支援ソリューション「SpecPrince® for Embedded(スペックプリンス フォー エンベデッド) V1.0」を本日より販売開始します。

 「SpecPrince® for Embedded」は、組込みソフトウェアの開発における各種技術文書の作成と検証を支援するツールです。

 本ツールを使うには、まず技術文書の構成を分析し、“見た目”と“内容の構造”に分けて体系化し、あらかじめツールにメタモデル(*1)ルール(*2)として設定しておきます。技術文書の内容を記述した情報をツールに読込ませると、ツールが自動的に技術文書を生成します。

 設計者は技術文書の構造ガイドに沿って内容を記述しますので、“モレ”や“ムラ”の防止効果があります。ツールが技術文書の“見た目”を定義した仕様書テンプレートに沿って自動的に技術文書を作成しますので、誰が作成しても同じ構造・同じ見た目の技術文書が作成できます。自動生成の過程でルールにより定義モレ・参照モレなどが検出でき、検証レポートに出力されます。

 技術文書の内容情報の記述にはMicrosoft® Excel®を使用するため、誰でもすぐに仕様書の作成が出来ます。出力される仕様書はMicrosoft® Word®形式の他、HTML形式をサポートします。

仕様書作成・検証支援ツールのイメージ

 「SpecPrince® for Embedded」は技術文書の内容の均質化、品質の安定化を支援します。
人に依存するしかなかった仕様書の品質確保を、メタモデルによる記述ガイドで支援します。また、時間をかけて作成していた仕様書の流用や体裁変更を、テンプレートの適用で支援します。さらに、文書のレビュー結果をツールの設定に反映していけば、技術文書作成のノウハウが「形式知化」されてツールに蓄積されます。文書の種類毎に構築パッケージを用意し切り替えて運用することで、多種多様な文書に対応することが出来ます。技術文書の作成における品質の確保を通して組込みソフトウェアの開発の生産性向上を支援していきます。

技術文書作成比較のイメージ

 産業機器や自動車などにおける組込みシステム開発では、組込みソフトウェアの大規模化・複雑化、開発プロジェクト数の増大により、仕様書の作成効率の向上や品質の確保が急務となっています。特に要件定義から設計、プログラム作成、試験までの各工程に対応した技術文書間の要件トレーサビリティが求められています。安心・安全をソフトウェアで確保するための”機能安全”でも要件トレーサビリティが必須となってきています。

 東芝ソリューションは、要件トレーサビリティ確保と技術文書作成効率向上のニーズに応え、エンタープライズ分野向けソフトウェアの開発で数年間にわたり社内にて利用してきた「SpecPrince®」を、組込みソフトウェア向けに強化し販売することにしました。

 さらに、東芝ソリューションは「SpecPrince® for Embedded」をご活用いただくために「技術文書構築サービス」「要件トレーサビリティ支援サービス」の2つのサービスをご提供します。

  「技術文書構築サービス」は、お客様の技術文書を構造の観点から分析し、構造改善をご提案するサービスと技術文書を再作成してお納めするサービスです。

 「要件トレーサビリティ支援サービス」は、要件変更の影響把握や機能安全規格への対応を必要とするお客様に、トレーサビリティの確保と維持をご支援するサービスです。主要な要件管理ツールとのツールチェーンの構築により、技術文書とトレース情報を要件管理ツールに自動で一括登録でき、技術文書の構成管理、バージョン管理やトレース情報維持の省力化が図れます。「SpecPrince® for Embedded」を活用することにより技術文書の構造が統一され、トレーサビリティの確保と維持が容易になります。

【要件トレーサビリティ支援サービスのメニューと今後の構想】

要件トレーサビリティ支援サービスのメニューと今後の構想のイメージ

 東芝ソリューションは今後、「SpecPrince® for Embedded」や「技術文書構築サービス」を輸送機器や産業機器の製造業のお客様を中心に提供していきます。要件変更に対する影響範囲の把握や機能安全対応を必要とする製造業のお客様には「要件トレーサビリティ支援サービス」を併せて提供していきます。2014年度までにツールとサービスを併せて18億円の売上を目指します。

 

(*1)
メタモデル:仕様書に記述されるべき項目と、それらの関係を定義したもの。
(*2)
ルール:読込検証ルールと生成ルールからなる。読込検証ルールは、SpecPrince®が技術文書の内容情報を読み込む際に用いる、内容情報とメタモデルとの対応を定めたもの、及び、同時に検証するために用いる、制約条件を定めたもの。生成ルールは、SpecPrince®が仕様書を生成する際に用いる、仕様書テンプレート上のドキュメント生成タグごとの生成動作を定めたもの。出力形式に合わせて、HTML版とWord版がある。
SpecPrinceは東芝ソリューションの登録商標です。
Microsoft, PowerPoint,Excel,およびWordは、米国 Microsoft Corporationの米国およびその他の国における登録商標または商標です。

 

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