ニュースリリース

戦略調達ソリューション「Meister SRM™」の新オプション、
「調達AIオプション」の販売開始について ~ 人が確認していた見積回答を事前にAIで精査することにより、迅速化・効率化を促進 ~

2018年10月24日

東芝デジタルソリューションズ株式会社

 東芝デジタルソリューションズ株式会社(以下、当社)は、戦略調達ソリューション「Meister SRM™」の調達分析機能の新たなオプション機能として、「調達AIオプション」の販売を2018年11月より開始注1します。

 第4次産業革命に向けたデジタル変革の波が訪れる中、多くの製造業では、調達領域においても業務変革の必要性に迫られています。企業の戦略調達の取り組みは情報活用局面にシフトしており、部材コストやサプライヤ情報の分析により、市況変化への迅速な対応や価格査定ノウハウの蓄積などに活用することが求められています。このようなニーズに対応し、見積の精査分析を支援する調達分析のオプション機能を開発しました。

 当社が2008年に販売を開始した「Meister SRM™」は、主に製造業の調達・購買部門向けに国内30社以上の導入実績を持ち、東芝グループ各社でも採用されている戦略調達ソリューションです。サプライヤとの接点プロセス全体をカバーするコミュニケーション基盤として、調達部材のコスト構造の把握によるコスト低減や、BCM(事業継続マネジメント)注2/BCP(事業継続計画)注3管理による調達リスク低減など戦略的な調達業務の実現を支えています。
 さらに調達分析機能は、調達部材のコスト情報、サプライヤの財務情報や販売状況などさまざまな視点での調査データ、およびサプライチェーンデータなど戦略調達に寄与するデータを集約し1つの分析データベースを作成することで、お客様ごとの課題や状況を見える化できるレポーティングツールを備えています。

 今回発売を開始する「調達AIオプション」は、分析データベースのデータをAI(東芝アナリティクスAI「SATLYS™」注4)で分析することで、早期に課題を発見し対策を講じることができるオプション機能です。市況の急激な変化やベテランバイヤのリタイア、一方的な値下げ交渉からコスト精査へと調達環境や業務のあり方が変化していく中で、市況や調達品、経験から導き出すトータル的な見積の精査分析を可能にし、価格査定ノウハウを企業内で共有・継承することが可能になります。これまでに取得した見積評価データや市況情報の機械学習により予測値を算出し、その予測値と見積回答金額の差額を可視化することでコスト査定すべき見積データへの気づきを促します。このように「調達AIオプション」は、人が確認していた見積回答を事前にAIで精査することにより、迅速化・効率化を促進します。

 当社は今後も、製造業やさまざまな業種のお客様の、調達業務の効率化、調達品質の向上、“戦略的な調達イノベーション”を支援していきます。

「調達AIオプション」の特長

  • 見積内訳の項目を詳細に設定でき、運用の変化にも柔軟に追従することにより分析精度を向上
  • 見積情報だけでなく、サプライヤ情報全般(調査データやサプライチェーンデータなど)も合わせて分析可能
  • 案件ごとの見積精査だけでなく、調達コストやサプライヤの分析など戦略調達に活用する機能を提供
  • 調達業務に特化したAIモデルのテンプレート化により導入期間を短縮

調達分析機能の特長

  • Meister SRMおよび発注、検収業務の調達システムなどに蓄積される調達実績などを活用し、さまざまな観点のレポーティング機能を提供
  • お客様の社内システムの購買実績データの取り込みも可能
  • 見積の妥当性を評価するため、見積内訳の原価構造の比較・可視化が可能
  • パートナー戦略立案のため、取引先調査で得た経営状況と自社依存度の相関分析が可能
図: 調達AIオプションの概念図

図: 調達AIオプションの概念図

  • 注1 調達AIオプションについて:今回販売を開始する「調達AIオプション」は「Meister SRM」SaaSサービスの調達分析システムに付加するオプションサービスとなります。
  • 注2 BCM(Business continuity management 事業継続マネジメント):BCMとは、リスクマネジメントの一つであり、企業がリスク発生時にいかに事業の継続を図り、取引先等への提供サービスの欠落を最小限にするかを目的とする経営手段です。BCMで作成された計画がBCP(事業継続計画)です。
  • 注3 BCP(Business continuity planning 事業継続計画):BCPとは、企業が自然災害、大火災、テロ攻撃などの緊急事態に遭遇した場合において、事業資産の損害を最小限にとどめつつ、中核となる事業の継続あるいは早期復旧を可能とするために、平常時に行うべき活動や緊急時における事業継続のための方法、手段などを取り決めておく計画のことです。
  • 注4 東芝アナリティクスAI「SATLYS™」:検査データ、センサーデータ、業務データ、行動データなど多種多様なIoTデータから、お客さまそれぞれの事業に有益な価値を見いだし、識別、予測、要因推定、異常検知、故障予兆検知からバリューチェーンの最適化、プロセスの自動制御まで、産業領域の幅広い課題解決につなげるサービスです。
  • *Meisterシリーズ、SATLYSは、東芝デジタルソリューションズ株式会社の日本またはその他の国における登録商標または商標です。
  • *その他、本文章に記載されている社名及び商品名はそれぞれ各社が商標または登録商標として使用している場合があります。

「TOSHIBA OPEN INNOVATION FAIR 2018」のご案内

2018年11月8日(木)、9日(金)に、グランドニッコー東京 台場にて「TOSHIBA OPEN INNOVATION FAIR 2018」を開催いたします。
展示会場内でデモを交えた本件の展示を行う予定です。
 https://www.toshiba-iotfair.com

以上