ニュースリリース

2016年6月28 日

ビッグデータ分析クラウドサービス「GridData Analytics Cloud」の提供を開始
~ビッグデータの収集・蓄積・分析までをワンストップ提供~

 当社は、ビッグデータの収集・蓄積・分析までをワンストップで提供する「GridData Analytics Cloud」を本日から販売します。本サービスは、スモールスタートで、すぐにビッグデータ分析を始めたいという要望に応えるクラウドサービスです。当社は、大量のセンサーデータなどを分析・活用するIoTシステムや、Webログやアプリケーションログを分析・活用し、企業の販売活動に活かすマーケティングシステムなどに向けて提案していきます。

 本サービスは、「データ分析をすぐに始めたい」、「スモールスタートで、将来にわたって拡張したい」という要望に応えます。当社がオープンソースとして提供するビッグデータ向けスケールアウト型データベース「GridDB®注1と、これまでデータ分析実績として培ってきた分析パターン・ノウハウに基づく分析ツール、さらにはFluentd注2やApache Spark注3などの標準的なオープンソース技術を組み合わせたクラウドサービスです(図1参照)。大量のデータも高速に登録・更新・検索が可能で、データ量や処理性能に応じた柔軟な拡張が容易にできるため、分析データの拡大が見込まれる場合にも適しています。オープン環境のため、利用者が要望する他のソフトウェアやサービスとも容易に連携できます。

 当社は本サービスとともに、データサイエンティストによる分析手法の提案や効果検証を行うプロフェッショナルサービスも提供します。自部門でビッグデータ分析することに難しさを感じている場合でも安心してデータ分析を試行・導入できるサービスを提供します。

 今後は、IoTシステムやマーケティングシステムに提案していく中で当社が培うデータ分析手法やノウハウなどを、サービス開発に反映していきます。

【本サービスの利用シーン】
次のようなシステムの迅速な実現に貢献します。

  • 大量のセンサーデータやマシンログを分析・活用するIoTシステム
     例:工場の歩留り向上・品質改善、生産設備などの故障予兆分析、遠隔監視・保守 など
  • Webログやアプリケーションログを分析・活用するマーケティングシステム
     例:購買意欲の喚起、レコメンド(おすすめ商品の推奨)、購買・人流分析、需要予測 など
図1:GridData Analytics Cloud サービス構成イメージ
図1:GridData Analytics Cloud サービス構成イメージ

【収集・蓄積・分析の機能・特長】
収集・蓄積・分析における機能・特長は次のとおりです。

[収集]

さまざまなデータを高速かつ簡単に収集できます。Fluentdを基盤としたエージェント機能により、Webログ、アプリケーションログなどの発生周期が短いデータを簡単に収集します。また、センサーデータ、デバイスデータなどを収集する「SmartEDA®注4」と連携することでさまざまなデータを効率的に収集できます。さらに、ローダー機能により、CSVファイルや文書(テキスト、PDF、Microsoft® Officeデータ等)を高速に収集することができます。

[蓄積]

スケールアウト型データベースGridDB®を活用することで、大量のデータでも高速な更新や検索処理を実現します。時系列データに対応し、IoTでのデータ分析を容易にしています。また、蓄積されたデータはWeb APIで構成されるため、さまざまな外部アプリケーションとのデータ連携が容易に行えます。

[分析]

IoTでのデータ分析やマーケティングデータの分析に適した分析パターン・アルゴリズムに加え、時系列データを可視化する仕組みや、さまざまな分析ツールと連携する仕組みを提供します。

  • 並列分散処理エンジン:Apache Sparkを基盤に複数の処理ユニットが同時に情報処理を実行
  • 事象パターン抽出エンジン:当社のデータ分析に関するノウハウを活かし、データの相関関係をパターン抽出
  • テキスト分類・抽出エンジン:膨大なテキストデータを利用目的に応じた手法で分類・キーワード抽出
  • 機械学習アルゴリズムエンジン:Spark MLlibによる機械学習アルゴリズム提供 など

さらにデータ分析の試行錯誤が容易に行えるように、Webブラウザ上でデータの可視化やパラメータ変更を簡単に行えるアナリスティック・スタジオを提供します。これらにより、負担のかかっていた分析作業の負荷を軽減します。

【サービス価格】

スタンダードプラン:
1ヶ月10億レコードまでの収集・蓄積・分析(Apache Sparkによるバッチ分析注5/アドホック分析注6
350,000円(税抜)/月額 ~

 

  • 注1 2016年2月25日リリース「ビッグデータ向けスケールアウト型データベース「GridDB」のソースコードを公開」。 https://www.global.toshiba/jp/company/digitalsolution/news/2016/02_01.html
  • 注2 Fluentd:データを収集するためのオープンソースのツール(コレクタ)
  • 注3 Apache Spark:オープンソースの並列分散処理エンジン
  • 注4 SmartEDA®:データ収集と機器の制御を行うことができる当社製ソフトウェア/クラウドサービス
  • 注5 バッチ分析 : 分析の処理手順や観点が一定で、定期的に行う分析
  • 注6 アドホック分析 : 処理手順や観点を利用者が随時変更しながら行う非定型分析
  • ※GridDB、SmartEDAは、東芝ソリューション株式会社の登録商標です。
  • ※Microsoftは米国Microsoft Corporationの米国およびその他の国における登録商標または商標です。
  • ※文中の社名および団体名、製品/サービス名称等は各社、各団体の商標または登録商標です。

 

以上