ニュースリリース

2016年10月5日

データを「知識」に変えて活用する「RECAIUS知識探索・活用サービス」の提供を開始
~あふれるデータから役立つ「知識」を抽出し、ビジネスに活用~

 当社は、音声・映像活用クラウドAIサービス「RECAIUS™(リカイアス)」シリーズとして、多様なデータをクラウドで「知識化」して活用する「RECAIUS知識探索・活用サービス」の提供を本日から開始します。アプリケーションやサービスに利用できるPaaS注1(WebAPI注2)で提供します。

 一般文書、メール、ソーシャルメディアなど、企業の内外に存在する「テキストデータを含む非定型注3データ」(以下、「データ」)は、表現のあいまいさやゆらぎなどがあるため分析が難しく、その有効活用は企業における課題の一つとなっています。当社が長年培ってきた自然言語処理技術注4や知識処理技術注5により、これらのデータから人が知りたいことや欲しい情報をスムーズに検出し、アプリケーションやサービスの価値や顧客満足度を向上させる「知識」として活用できます。
 さらに音声認識や画像認識のサービスと組み合わせることで、テキストのタグ付けがされた音声・画像などのメディアデータも知識として活用できるようになります。

 本サービスでは、さまざまな形式のデータからテキストをクラウドに取り込んでその内容を分析し、アプリケーションやサービスからテキスト解析、要約、検索できる機能をWebAPIで提供します(図1参照)。

図1.RECAIUS知識探索・活用サービスの概要

図1.RECAIUS知識探索・活用サービスの概要

 本サービスの概要は次のとおりです。
 「テキスト/ファイル登録」機能は、ファイル・Web・メールなどのデータから抽出されたテキストを解析し、「知識ベース」として登録します。「テキスト解析」機能は、文章中の語と関連する語や、検索結果中の特徴語を抽出します。「要約」機能は、文章中の重要となる部分を抜き出します。また、「検索」は全文検索やタグ情報の検索機能を提供します。

 これらの機能を組み合わせることで、例えば、コンタクトセンター向けのソリューションでは次のような知識活用が可能になります。
 過去の問い合せ履歴、商品マニュアル、仕様書などのデータを蓄積し、「知識ベース」としてデータベース化します。顧客から「使用期間1年で背面のモーターから異音が出るようになった」という問い合せがあった場合、問い合わせ内容から「使用期間」、「1年」、「背面」、「モーター」、「異音」、「出る」などのキーワードが自動で検出され、「知識ベース」から、問い合せ内容に近い情報を候補としてオペレータに提示します。さらに、問い合わせ内容に含まれていない「パネル」、「裏側」、「振動」など、検索結果の絞り込みや用語の言い換えのための言葉(関連語)をヒントとして推薦し、オペレータの問題解決を支援します。

 当社は、今後、クラウドAIサービス「RECAIUS™(リカイアス)」を支えるエンジンとして、音声・画像・テキスト・センサーなどの人をとりまくメディアデータの蓄積、知識の抽出・継続的な情報更新、活用などの機能を多くのユーザが利用できるようにサービスを拡充していきます。

■RECAIUS™(リカイアス)について

音声や映像から人の意図を理解し活動をサポートするクラウドAIサービスです。当社が長年にわたり研究開発してきた、音声認識、音声合成、翻訳、対話、意図理解、画像認識(顔・人物画像認識)などのメディア知識処理技術(メディアインテリジェンス技術)を融合し体系化しました。RECAIUSは、新しいライフスタイルやビジネスの創出に貢献します。

■RECAIUS知識探索・活用サービスの詳細

○主な機能

  • ・オフィス内ドキュメント、テキストファイル、音声認識などでテキスト化されたデータなどを分析し、「知識ベース」として蓄積します。
  • ・ 「知識ベース」からの情報の検索と、さらに、検索結果の情報内で重要な意味として使われる特徴語の提示、要約(重要度の高い文章)、情報の絞り込みのための検索語候補(関連語)を取得することができます。
  • ・クラウド上のサービスで利用量に応じた段階的課金(ユニット制課金)のため、スモールスタートから大規模活用まで柔軟な構成が可能です。
  • ・対応言語:日本語

○適用可能なソリューション例

  • ・事例を知識ベース化した類似情報検索(FAQシステム、コンタクトセンター、作業マニュアルなどで利用)
  • ・接客などのサービス業務における商品・サービスの検索やおすすめ情報の検索
  • ・社内の情報共有、知識の継承
  • 注1 PaaS:Platform As a Service
  • 注2 WebAPI:Web Application Programming Interface
  • 注3 非定型データ:文書やデータの形式が決まった形(定型)ではなく、さまざまなフォーマットやフリーフォーマットになっているデータ、タイトル・見出し、本文のように構造化されていないデータ。
  • 注4 自然言語処理技術:人が日常的に使っている自然言語をコンピュータに処理させる一連の技術。
  • 注5 知識処理技術:データを分析、体系化、活用(検索・抽出・再利用等)する情報処理技術。

 

  • ※RECAIUSは、株式会社東芝の商標です。

以上