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東京体育館様が求める簡便な情報配信インフラの整備を支えた4人支えるチカラ

2013年10月30日 東芝ソリューションのグループ連携でシナジー効果を発揮
お客様が求める最適なソリューションを生み出す
公益財団法人東京都スポーツ文化事業団様は、2012年7月より東京体育館の全面的な改修を開始し、更衣室などの内部改修やスロープなどの外部改修を実施した。その際に、東京体育館を利用する方の利便性向上を目指しながら、災害時にも有益な情報提供が可能となるインフラを構築。東芝ソリューションは、グループ会社である東芝ITサービスが提供するデジタルサイネージソリューション「びじゅ衛門®SaaS」を提案、液晶テレビの「REGZA」をはじめとした東芝グループが持つソリューションと組み合わせることで、東京体育館が求める簡便な情報配信インフラの整備に大きく貢献している。

施設の大規模改修に向けたプロジェクトが動き出す

 都民のスポーツ普及振興や都内の埋蔵文化財保護を目的に設立された公益財団法人東京都スポーツ文化事業団様は、東京体育館や駒沢オリンピック公園総合運動場などのスポーツ施設をはじめ、遺跡に関する発掘調査及び出土遺跡の保存などを行う東京都埋蔵文化財センターの管理運営を行っている。国内における各種スポーツの全国大会会場はもとより、世界選手権の会場としても利用されるなど、大規模なスポーツイベントが開催される際の中核施設として位置づけられている。また、プールやトレーニングルーム、陸上競技場など一般の方でも利用できる施設や会議室などが数多くあり、多くの方に親しまれている施設だ。

 そんな東京体育館で全面的な改修工事がスタートしたのが2012年7月、東京で54年ぶりに開催される国民体育大会や、それと同時に開催される全国障害者スポーツ大会の会場として東京体育館が選ばれたことが改修工事のきっかけだった。

使いやすさを全面打ち出し、実際の運用がイメージできるデモを実施

東芝ITサービス株式会社 営業企画部 営業企画担当 佐野 亜由子 東芝ITサービス株式会社
営業企画部
営業企画担当 佐野 亜由子

 もともと官公庁を中心としたビジネスを入社以来手掛けてきた官公ソリューション事業部の寺澤は、同財団の並木理事長様より、円滑に情報配信できるシステム導入を検討しているとの情報を伺う機会に恵まれた。「先方のご要望は、とにかく誰にでも情報の更新が簡単にできるデジタルサイネージの仕組みがないかという相談でした」。そこで寺澤が提案したのが、同じグループ会社である東芝ITサービスが提供しているデジタルサイネージソリューション「びじゅ衛門®」だった。「使いやすさがセールスポイントの一つとなっていたびじゅ衛門なら、お客様が求めるものにマッチするはず、と考えました。そこで、東芝ITサービスに初めて声をかけたのです」。

 営業企画として、びじゅ衛門を担当している東芝ITサービスの佐野は、普段から全国を飛び回って商品のPR活動を行っている。「寺澤さんから声をかけてもらい、エンジニアとして提案活動をサポートしている営業技術部の奈良とともに現場へお伺いし、デモンストレーションを実施させていただきました」。デモの場面で意識したのは“どれだけ使いやすいのか”という、びじゅ衛門の特徴部分。「ボタンに沿って作業をしていくだけで、簡単にコンテンツ配信できることをわかりやすく伝えることに腐心しました」。
 また担当者向けのデモでは、実用に即した情報更新の方法を伝えることで、実際の運用がイメージできるよう工夫を凝らしたという。「Excelの表のような画像をテンプレートとして登録しておき、文字情報だけを書き換えれば情報更新が素早く行える仕組みをデモで紹介しました」(佐野)。その努力もあって、最終的に東京体育館の求める高品質な情報配信インフラとしてびじゅ衛門が採用されることになる。寺澤は「理事長様から現場の職員の皆様まで、びじゅ衛門の魅力を全員に伝えることができたことが受注に繋がる要因だった」と当時を振り返る。

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お客様の要望に真摯に対応、カスタマイズすることなく新たな解決策を提示

東芝ITサービス株式会社 営業技術部 参事 奈良 貞則 東芝ITサービス株式会社
営業技術部
参事 奈良 貞則

 様々な打ち合わせを繰り返すなかで心がけたのは「できない、と言わないこと」だった。「要望があれば考えさせて欲しいと先方に伝え、社内に持ち帰り、解決策を導くために関係部門と論議を何度も重ねました。(奈良)。そのどん欲な姿勢が、同財団が目指す最適なインフラ構築に大きく貢献することになる。
 もちろん、プロジェクトが順風満帆に進んだわけではない。事前にデモ版で運用をイメージして頂いたところ、「びじゅ衛門ではファイルのアップロード容量に制限を持たせていますが、お客様が様々な動画を数多くアップロードしていかれる過程で限界に達してしまったのです」ということがあった。「お客様から何とかする方法はないか?とご相談を受けました。そこで、コントローラ本体のローカルディスクに動画ファイルを格納し、そのファイルをびじゅ衛門のURL参照機能を利用して表示するという方法を提案しました」と語るのは、びじゅ衛門の開発を手掛けたサポート&サービス統括部の藤野だ。

 また、新たな要望として、天気予報や写真付きのニュースなど外部のコンテンツを取り込んで表示したい、というものもあった。そこで、新たにコンテンツ提供してもらえるパートナーとして、時事通信社が提供しているコンテンツに奈良は目を付けた。「以前の類似した案件の際に、時事通信社に声をかけた経緯があります」(奈良)。ただ、時事通信社の標準サービスではデータの受け渡しがFTPだったため、びじゅ衛門のURL参照機能を利用して情報提供できるよう、時事通信社との調整を行うことに。

 他にも、ニュース配信とびじゅ衛門の表示タイミングにずれが生じていたため、時事通信側でサーバを設置してもらい、スムーズに画面が切り変わるよう環境整備を行うことに成功。このようにお客様のご要望に1つ1つ真摯に対応し、工夫を重ねていった。

 なお、今回の導入では、びじゅ衛門の基本構成のままでカスタマイズは一切行っていない。「今後の運用保守を念頭に置いて考えると、カスタマイズをしない方が、最終的にお客様のためになるのです」と奈良は力説する。

運用開始後に見舞われた大きなトラブルが、対応力に対する高評価を生む

東芝ITサービス株式会社 サポート&サービス統括部 ITエキスパート部 開発担当 藤野 紘志 東芝ITサービス株式会社
サポート&サービス統括部
ITエキスパート部
開発担当 藤野 紘志

 2013年3月末より東京体育館にて実際の運用を開始したが、実は運用当初にアップロードした動画ファイルがうまく再生できず、ブルースクリーンの状態が発生した。トラブル対応にあたった藤野は「お客様と同環境で再現を試みたところ、確かに同じ事象が発生することが確認できました。そこで、社内で原因追及を続けたこところ、どうやら我々のパッケージではなくOS側に原因があるのではないかと仮説を導きだしたのです。」。そこで、OSを提供しているベンダーに有償にて調査依頼をかけ、その原因がOS側にあることを突き詰めた藤野。「我々の部署ではOSベンダーと調査に関する契約を結んでいなかったため、苦心を重ねて原因を突き止めました」。また、今回の事象は数百回繰り返さないと再現しない事象だったことで、不具合解消後の検証作業にも多くの時間を要することに。しかし、この東芝グループとしての対応力が同財団様から高く評価される結果となり、お客様との関係をより強固なものに変えていくきっかけとなったのである。

 なお、今回の案件で特に評価されているのが、びじゅ衛門の使いやすさだ。この点について奈良は「開発当初より、“初心者の方でも使えること”をコンセプトに製品開発を行っています。複雑な製品では、不慣れな人には難しく、とても使いこなすことはできません。ですから、びじゅ衛門のこのコンセプトこそ、使い勝手が良いとお客様に感じて頂ける要因なのだと思います」と語る。会話形式で必要項目を設定していくだけで誰にでもコンテンツが配信できる簡便な操作性が、びじゅ衛門が持つ魅力の一つとなっているのだ。

 この使いやすさにさらに磨きをかけるべく、奈良は一般の職員の方にも使っていただけるよう簡易的なマニュアルを作成し、その使い方を懇切丁寧に説明。「内容が充実しているマニュアルはとても厚みがあり、正直読んでもらえるとは思えません。だからこそ、簡易的なマニュアルを作ることで誰にでも使ってもらえるよう工夫しました」。

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東芝グループ総力を挙げたソリューション力でお客様に応える

東芝ソリューション株式会社 官公ソリューション事業部 官公営業第三部 営業第一担当 参事 寺澤 淳 東芝ソリューション株式会社
官公ソリューション事業部
官公営業第三部
営業第一担当 参事 寺澤 淳

 今後について寺澤は「先方の中で人の輪が広がりましたので、新たなシステムに関してご相談をいただける機会が増えました。今後も頻繁に現場に足を運びながら、お客様の要望に応えるソリューションを東芝グループ全体で提案したいですね」とその意気込みを語る。将来的にはオリンピック関連ビジネスに関する有力な情報源となることを寺澤は期待しており、さらにビジネスを拡大していきたい考えだ。
 また、東芝ITサービスと一緒にビジネスが推進できたことで、東芝ソリューショングループとしての総合的な提案活動にも弾みをつけていきたいという。「製品の開発から運用保守、工事の施工まで一気通貫でソリューション提供できるところが東芝ITサービスの大きな魅力。今後もグループを挙げて案件に取り組んでいきたい」(寺澤)。

 東芝ソリューショングループでお客様に提案することに佐野も意欲を見せている。「直接お客様とお話しさせていただく機会を設けていただき、課題やお客様の要望などがしっかり共有できました。東芝ソリューションと東芝ITサービスが連携し、チームとして活動させていただくことで、東芝グループの強みが発揮できたと考えています」。奈良も同様に、最後まで一体感を持ってプロジェクトが遂行できたことに満足しているという。開発の観点では、現場の要望を少しでも取り入れながら、より使いやすい仕組みに今後もブラッシュアップしていくと藤野も意気込みを語る。

 最近では、今回のようなSaaS型での案件が増加しており、この案件を最良な事例として活用しながら、官公庁を含めた幅広い業種にびじゅ衛門を拡販していきたい考えだ。「官公庁様や自治体様などの中では、職員の方が簡易的にコンテンツを作成し、情報を配信しているケースがまだまだ多く見られます。どなたにでも使いやすい「びじゅ衛門®」をきっかけに、グループの総力をあげてお客様の課題に応えていきたいです」と寺澤は熱く語った。


お客様のインタビュー(導入事例)はこちら

  • *この記事内容は2013年8月に取材した内容を元に構成しています。
    記事内における数値、組織・役職名などは取材時のものです。
  • *本記事に掲載の社名および商品名はそれぞれ各社が商標または登録商標として使用している場合があります。

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