GridDB ODBCドライバ説明書

Revision: 4.5.0-236

1 アプリケーション開発概要

本章では、GridDB用ODBCドライバを利用したアプリケーション開発の概要について説明します。

1.1 ODBCの概要

ODBC(Open Database Connectivity)は、Microsoft社が提唱したWindows対応のアプリケーションからデータベース管理システム(DBMS)にアクセスするための標準的なインタフェースです。

ODBCドライバとGridDBクラスタの関係
ODBCドライバとGridDBクラスタの関係

1.2 動作環境

GridDB用のODBCドライバは以下のOSでご利用できます。

1.3 インストール方法

GridDB用のODBCドライバは、インストールメディアの 「\Windows\ODBC」ディレクトリに含まれています。

インストール方法は以下になります。

64ビットドライバをインストールする場合

  1. Windowsのエクスプローラで”GridStoreODBC_64bit_setup.bat”を選択し、右クリックで 管理者として実行 を選択し実行します。
  2. C:\Program Files\TOSHIBA\GridStore\bin ディレクトリに下記のファイルがコピーされていることを確認します。
  1. Windowsのシステムプロパティ設定ツール(Windowsマークを押下し、SystemPropertiesAdvanced.exeを入力)を開き、環境変数の設定画面を開きます。システム環境変数のPathを選択、編集ボタンを押下し、上記ファイルのインストールディレクトリ C:\Program Files\TOSHIBA\GridStore\bin を追加します。

  1. 下記のディレクトリにlibssl-1_1-x64.dllとlibcrypto-1_1-x64.dllが含まれないことを確認してください。GridDBのODBCドライバのSSL通信機能はこれらのライブラリを利用します。この際、本メディアに同梱されているものよりも下記ディレクトリに含まれるものが優先的に利用されるためご注意ください。もし含まれる場合は、同梱されているライブラリをODBCを利用するソフトウェアのカレントディレクトリに配置することで対応できます。

32ビットドライバをインストールする場合

  1. Windowsのエクスプローラで”GridStoreODBC_32bit_setup.bat”を選択し、右クリックで 管理者として実行 を選択し実行します。
  2. C:\Program Files (x86)\TOSHIBA\GridStore\bin ディレクトリに下記のファイルがコピーされていることを確認します。
  1. Windowsのシステムプロパティ設定ツール(Windowsマークを押下し、SystemPropertiesAdvanced.exeを入力)を開き、環境変数の設定画面を開きます。システム環境変数のPathを選択、編集ボタンを押下し、上記ファイルのインストールディレクトリ C:\Program Files (x86)\TOSHIBA\GridStore\bin を追加します。

  1. 下記のディレクトリにlibssl-1_1.dllとlibcrypto-1_1.dllが含まれないことを確認してください。GridDBのODBCドライバのSSL通信機能はこれらのライブラリを利用します。この際、本メディアに同梱されているものよりも下記ディレクトリに含まれるものが優先的に利用されるためご注意ください。もし含まれる場合は、同梱されているライブラリをODBCを利用するソフトウェアのカレントディレクトリに配置することで対応できます。

1.4 ODBCデータソースの登録

GridDB ODBCを利用してGridDBのデータベースにアクセスするためには、ODBCデータソースの登録を事前に行う必要があります。 ODBCデータソースの登録は、以下の手順で行います。

64ビットの場合

  1. [管理ツール]から[ODBCデータソース(64ビット)]を起動します。

  2. システムデータソース(システムDSN)を作成します。ドライバ指定時に「GridStore ODBC(x64)」を選択してください。

    システムDSNの作成
    システムDSNの作成
  3. GridDB ODBCセットアップ画面が表示されますのでGridDBクラスタへの接続情報を設定します。

    セットアップ画面
    セットアップ画面

[入力項目]

[ボタン]

32ビットの場合

  1. [管理ツール]から[ODBCデータソース(32ビット)]を起動します。
  2. システムデータソース(システムDSN)を作成します。ドライバ指定時に「GridStore ODBC(x86)」を選択してください。
  3. GridDB ODBCセットアップ画面でGridDBサーバへの接続情報を設定します。設定方法は、64ビット版と同様です。

【注意】

1.5 詳細設定情報の登録

詳細設定の項目は必須の設定ではありません。必要に応じて設定してください。

詳細設定画面
詳細設定画面

[入力項目]

[ボタン]

1.6 接続方法

BI/ETLツールから使用する場合は、「GridDB ODBCセットアップ画面」で設定したデータソース名を指定してください。

ODBC APIを使用したアプリケーションで接続する場合も「GridDB ODBCセットアップ画面」で設定したデータソース名を指定してください。

2 サポートAPI

GridDB ODBCドライバがサポートするAPIについて説明します。 GridDB ODBCドライバでは、ODBCバージョン3のAPIとバージョン2の一部のAPIをサポートしています。

2.1 サポートAPI一覧

APIのサポート状況を以下に示します。

関数名 サポート状況
SQLBindCol
SQLBindParameter △(SUCCESSを返すのみ)
SQLBrowseConnect ×
SQLCancel △(SUCCESSを返すのみ)
SQLCloseCursor
SQLColAttribute △(未サポートパラメータあり)
SQLColumnPrivileges
SQLColumns
SQLConnect
SQLDescribeCol △(未サポートパラメータあり)
SQLDescribeParam △(SUCCESSを返すのみ)
SQLDisconnect
SQLDriverConnect
SQLEndTran △(SQL_SUCCESS、SQL_ERROR、SQL_INVALID_HANDLEを返すのみ)
SQLError
SQLExecDirect
SQLExecute
SQLFetch
SQLFetchScroll △(SUCCESSを返すのみ)
SQLForeignKeys △(SUCCESSを返すのみ)
SQLFreeHandle
SQLFreeStmt
SQLGetConnectAttr △(SUCCESSを返すのみ)
SQLGetCursorName △(SUCCESSを返すのみ)
SQLGetData
SQLGetDescField ×
SQLGetDescRec
SQLGetDiagField △(SUCCESSを返すのみ)
SQLGetDiagRec
SQLGetEnvAttr △(一部パラメータのみサポート)
SQLGetFunctions
SQLGetInfo
SQLGetStmtAttr △(未サポートパラメータあり)
SQLGetTypeInfo
SQLMoreResults
SQLNativeSql △(SUCCESSを返すのみ)
SQLNumResultCols
SQLParamData ×
SQLPrepare
SQLPrimaryKeys
SQLProcedureColumns △(SUCCESSを返すのみ)
SQLProcedures △(SUCCESSを返すのみ)
SQLPutData ×
SQLRowCount △(SUCCESSを返すのみ)
SQLSetDescField ×
SQLSetDescRec ×
SQLSetEnvAttr △(SUCCESSを返すのみ)
SQLSetStmtAttr △(SUCCESSを返すのみ)
SQLSpecialColumns △(SUCCESSを返し、空のResultSetを生成するのみ)
SQLStatistics
SQLTablePrivileges
SQLTables

APIの仕様に関しては以下をご参照ください。

 

3 サンプル

ODBC APIを使用したC言語のサンプルプログラムとVisualStudio用のプロジェクトファイルがファイル「gridstore-odbc-sample.zip」に含まれます。(インストールメディアの\Windows\ODBCに存在します。)

VisualStudio 2005 SP1でビルドし、動作確認を行っています。

テーブルの作成、データ登録、検索を行います。64ビット用と32ビット用のプロジェクト設定になっています。

プログラムの実行には、以下のODBCデータソースの設定が必要です。

64ビットの場合

32ビットの場合